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人事評価制度の作り方(種類・項目・運用)
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人事評価制度とは?4種類の概要と選び方のポイント

人事評価制度とは、従業員の業績・能力・行動などを一定の基準で測定し、処遇や育成に活かす仕組みです。等級制度・報酬制度と連動して機能するため、制度設計の良し悪しが組織全体のパフォーマンスや従業員エンゲージメントに直結します。

代表的な手法は下表の4種類です。それぞれ評価の軸・共有範囲・達成基準が異なるため、自社の規模・業種・目指す組織文化に照らして選ぶことが重要です。

種類 評価の軸 主な特徴 向いている組織
MBO型目標管理 目標達成度 個人目標を設定し100%達成を基準に評価 目標が安定しやすい業種・職種
OKR型目標管理 目標達成度(高頻度) 全社共有・高い目標設定で60〜70%達成を成功とみなす スピード重視・変化の激しい組織
コンピテンシー評価 行動特性 ハイパフォーマーの行動特性を基準に評価 組織の底上げ・人材育成を重視する企業
360度評価 多面的評価 上司・同僚・部下など複数視点で評価 公平性・透明性を高めたい組織

人事評価制度は「等級制度」や「報酬制度」と連動してくる「人事の要」のひとつですよね。
そうは言っても、「実際の人事評価にはどんな種類があるのだろう?」と疑問に思っている人も少なくないでしょう。
そこで今回は「代表的な人事評価制度の方法」を4種類紹介していきますね。

MBO型目標管理

MBO型目標管理の「MBO」とは、「Management By Objectives」の頭文字を取った略称で、「会社の目標を組織や個人の目標に落とし込み、達成度によって評価する方法」です。
この方法はオーストリアのユダヤ系経営学者・ピーター・ドラッカーが提唱したことで知られています。

ちなみに、ドラッカーの名は、10年ほど前に大流行りした『もしドラ』こと『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』でも登場しているので、聞き覚えのある人も多いかもしれませんね。

この目標管理制度(MBO)は、「従業員それぞれが定めた目標に向かって業務に取り組んでいける」ことから、「企業全体の目標達成に繋げられ」、さらに、「期間や取り組む内容などを具体化できる」ことで、評価がしやすく、評価する側/される側双方に納得感が生まれやすいと言われています。

ただし、「成功」とされるのは、「目標を100%達成できた場合」なので、「目標事項の変動の大きい企業には不向き」と言えるでしょう。

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OKR型目標管理

OKR型目標管理の「OKR」とは、「Objective Key Results」の頭文字を取った略称で、MBO型と同じく「会社の目標を組織や個人の目標に落とし込み、達成度によって評価する方法」です。

「インテル、入ってる?」でお馴染みの『インテル社』で生まれ、GoogleやFacebookと言ったアメリカの大手IT企業を中心に積極的に取り入れられている方法になります。


先ほど紹介した「MBO」と同じ「目標管理型」ではありますが、「個人目標が全社員に共有されること(※MBO型の共有範囲は「上長や関連する評価者」に限られる)」や「評価スパンが短い」、「目標の6〜7割達成で成功とみなされる」などの違いがあります。

MBOとOKRの違い
MBO
・目標の共有範囲:上長や関連する評価者
・評価頻度:四半期〜半期
・達成基準:100%達成がマスト
・評価指標:定性評価(数値などの明確な実績や成果では表せない対象への評価)と定量評価(数値化したデータを基に客観的な評価を行うこと)を組み合わせる場合が多い

OKR
・目標の共有範囲:全社員
・評価頻度:月1回など高頻度
・達成基準:高めの目標を設定しておき、60~70%の達成で「成功」とみなす
・評価指標:定量評価

そのため、「各自の貢献が企業の業績に繋がることでモチベーションが高まる」、「設定目標が高いことから設定者によるバラつきが少なくなる」などのメリットがあります。
しかし、「評価機会が頻繁にあることで、管理工数が多くなる」、「目標以外の業務に対する関心が薄くなる可能性がある」などのデメリットがある点には注意しましょう。

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コンピテンシー評価

コンピテンシー評価の「コンピテンシー(competency)」とは、「能力」や「資格」、「適性」などを意味する英語で、日本のビジネス用語としては、「業務遂行能力」を指して言います。

つまり、コンピテンシー評価とは、「業務遂行能力が高い従業員に共通する行動特性を参考に評価の項目を設定し、評価していく」方法を指します。
このコンピテンシー評価では、「高パフォーマンスの従業員が持つ、スキルや知識、能力などの行動特性を分析し、評価する上での基準を明確にできる」ことから、「評価のブレが発生しない」ことが特徴です。

また、「あるべき姿により近い姿勢や行動を行っている優秀な従業員」の行動特性を「手本として示す」ことで、周囲も同じ特性を身に付けられることから、「組織の底上げに繋げられる」可能性があり、さらに、「行動特性とパフォーマンスの結び付きを示せる」ことから、評価時の納得感が得られやすいという利点があります。

とは言え、「定性評価がメイン」となることで、「評価がバラつくおそれがある」、「評価されるのが行動面」であることから、「実際の業績(結果)との乖離が懸念される」といった問題点が考えられるため、注意が必要でしょう。

360度評価

360度評価は、「上司からの評価に加え、先輩や後輩など複数の同僚からの評価も加味する方法」を言います。
「上司が部下を評価すること」はもちろんですが「部下が上司を評価すること」も含まれています。

この360度評価は、「上司の視点からでは判断できない特性などを補完し、評価の公平性や妥当性、信頼性が担保される」ことや「複数名から評価される」ことで、「評価される側の納得感を高くできる」ことが強みです。

また、「部下が上司を評価する」ことで、「経営層には分からなかった実態まで把握できる」と言ったメリットもあります。

しかし一方で、「上司が部下からの評価を気にして、適切なマネジメントや教育を避ける懸念がある」や「評価に慣れていない従業員も評価に参加するため、評価の方法をあらかじめ指導する必要がある」などのデメリットがあることを忘れてはなりません。

まとめ

人事評価制度には、今回挙げた4種類以外にも多くの方法があります。
そのため、「どの方法が自社に適しているか」を見定める必要があります。
どの方法を選ぶにしても、「一長一短はあるもの」なので、「メリットだけでなくデメリットまでしっかりと確認した上で選んでいきたい」と言えるでしょう。

あなたの会社にフィットする人事評価制度を選んで、全社員が納得できる評価制度を運用していけると良いですね!

よくある質問(FAQ)

Q. MBOとOKRはどちらを選べばよいですか?

目標が比較的安定しており、定性・定量を組み合わせた評価を行いたい場合はMBOが適しています。一方、変化が速い環境で全社員の目標を共有しながら高い挑戦を促したい場合はOKRが向いています。両者を組み合わせて運用する企業もあります。

Q. コンピテンシー評価の「行動特性」はどのように設定しますか?

自社で高いパフォーマンスを発揮している従業員へのインタビューや行動観察を通じて、共通する行動パターンを抽出するのが一般的です。外部のコンピテンシーモデルを参考にしながら、自社の事業特性に合わせてカスタマイズすることが重要です。

Q. 360度評価を導入する際の注意点は何ですか?

評価に慣れていない従業員が参加するため、評価基準や記入方法を事前に丁寧に説明する必要があります。また、上司が部下からの評価を過度に意識して適切なマネジメントを避けるリスクがあるため、評価結果の活用方法と目的を組織全体で共有することが大切です。

Q. 複数の評価制度を組み合わせることはできますか?

はい、可能です。たとえば「OKRで目標管理を行いつつ、コンピテンシー評価で行動面を補完する」といった組み合わせは実際に多くの企業で採用されています。ただし、制度が複雑になると運用負荷が増すため、評価項目の整理と従業員への丁寧な説明が不可欠です。

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